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名義移転がされていない自動車売買で、売主が負担した自動車税の金額を買い主に請求した事件

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相談内容

依頼会社とその従業員との間で中古自動車の売買を行い、支払代金を受領したが、その際に名義移転を行っていなかった。それから、従業員は会社を退職したので音信不通となってしまった。
現在もその中古自動車を使用しているのは元従業員だが、登録名義移転の手続きをしておらず、自動車税の課税対象が依頼会社となっているため、この分を相手方へ請求したい。

                   

争点

所有権の移転が存在しているか否か

                   

解決内容

                   

訴訟提起を行ったが、第1回期日が開かれる前に元従業員との交渉が成立し、請求額全額を回収することができたため訴えを取り下げた。

                   

弁護士の所感

                   

代金を完済するまでの期間、自動車の登録名義を売主のままにしておくという事例は珍しくありません。
本案件は、雇い主と従業員との売買取引であるという点や代金の支払いが完了した後も登録名義が移転されていなかったという点において特殊な案件でした。
支払義務を遵守させるために名義をあえて売主側にしておくことは効果的ですが、そうすると課税対象が売主になりますので、この点において不利益になる可能性があることには注意が必要です。
本案件は相手方の居住実体調査から始まりましたが、交渉による解決ができたため、時間と費用を浪費することなく解決に至ることができました。

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