詐欺による刑事告訴をして受理された事例

相談内容

相談者は、相手方より、旅券の発注代行の依頼を受け、一部立替により発注を代行したが、立替えた金銭について支払いが全くなされなかった。相手方を刑事告訴できないか。

争点

①相手方に欺罔行為の意図があったか否か
②告訴受理の可能性

解決内容

警察署に何度も出向き、事案等の説明を行い、進行状況を確認し対応した結果、詐欺を理由とした刑事告訴が受理されました。

弁護士の所感

詐欺罪の刑事告訴においては、①について、債務不履行を超え、「騙す意図」があったことを立証する必要があります。本件は、相手方の金銭についての流れ等が不明瞭でしたが、その一方で、振込予約等を通帳の写しで立証できるなど、証拠となり得る材料が比較的ある状況でした。
②について、告訴を受理してもらうためには、警察に事案を理解してもらうことと、事前捜査が必須であるため、どのようにして警察に動いてもらうかを検討しなければなりませんでした。


「騙す意図」を立証する必要性があるという点で、刑事告訴は難易度が高い案件になります。本件は、刑事告訴を受理してもらうことができ、依頼者に満足してもらえる結果となりました。