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休業損害等請求の事例

債権回収サービス業

相談内容

Aに事業用車両を貸したところ、事故によって破損し、同車両が使えなくなってしまった。それゆえ、休業せざるを得なかったことに起因する損害について、Aに損害賠償請求したいと考えているが、逆にAから業務委託料を請求されているなど、他にも解決すべき問題がいくつもある。どう対処すればよいか。

                   

争点

主要な争点は、以下3点であった。
(1)休業損害の有無およびその金額
(2)他の貸与物損耗にかかる損害賠償請求権の存否およびその金額
(3)Aに支払うべき業務委託料の有無およびその金額

                   

解決内容

                   

各請求の合計について対等額をもって相殺するとともに、清算条項を入れ、両者間で和解が成立するに至った。

                   

弁護士の所感

                   

(1)の点につき、休業損害を立証するための証拠が乏しく、たとえ訴訟で争ったとしても、それが認められるかは極めて微妙な状況にありました。
(2)の点については、貸与物の性質上、立証は容易であるように思われました。
(3)の点については、当事務所が関与するよりも前に、他の弁護士の指示によって相殺してしまったという経緯があり、その際に金額を承諾していたという事情等から、争うことは難しいだろうと感じておりました。

本事案において、クライアントと相手方Aの間にはいくつもの紛争があり、かつその主張はいずれも平行線をたどっておりました。加えて、決定打となる証拠もなかったため、さらに交渉が長引くのであれば訴訟提起も視野に入れざるを得ない状況でした。

しかし、仮に裁判になったとしても立証が困難な事案でしたので、交渉で決着をつけることが得策と考えておりました。そこで、交渉の過程において種々の検討を重ねた結果、互いに費用を支出しないという方法で解決することが最善であると判断し、その内容にそっと交渉をしたところ最終的に合意に至ることができました。

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