事業継続の要望があったものの、法人にかかる公租公課が多額のため、法人を清算のうえ個人事業に切り替えた事例
民事再生・法人破産建設業
相談内容
順調な業績であったものの、災害の影響を受けて受注を断られるケースが続いたことで一時的に資金繰りが苦しい状況となった。その結果、社会保険料と税金を滞納してしまったために差押えを受けた。どのように対応すべきか。
争点
事業を続けるために民事再生の手続きを進めることが方法として考えられるが、公租公課(社会保険料・税金等)は、民事再生の手続を採っても免除の対象にはならない。そのため、公租公課をどのように処理するかが争点となった。
解決内容
法人破産の手続きをとり、今後は個人事業として事業を継続した。
弁護士の所感
依頼者は事業を継続するというご要望を強くお持ちだったため、まず民事再生の手続きを進めることを検討したものの、公租公課が2000万円ほどあり、民事再生手続では公租公課は免除の対象にはならないため、この方法は効果的ではないと考えました。
法人名義の資産や什器・備品などはほとんど所持していない状況であったため、法人破産の手続きを採ったうえで、個人事業として事業を続けることが本件の最善策であると判断し、法人破産の手続きをとりました。