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労基署より是正勧告を受けていた場合、技能実習計画の欠格事由にあたるか

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相談内容

1年以内に「時間外労働が多すぎる」と労基署から是正勧告を受けている企業の場合、技能実習計画の認定をうけることができないのか。

                   

争点

労基署からの「是正勧告」が技能実習計画認定の欠格事由にあたるか。

                   

解決内容

                   

技能実習計画認定の欠格事由を定めた技能実習法10条のうち、労働関係法令違反に関する欠格事由は下記の第2号、第8号です。

② この法律の規定その他出入国若しくは労働に関する法律の規定(第四号に規定する規定を除く。)であって政令で定めるもの又はこれらの規定に基づく命令の規定により、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しない者
⑧ 第八条第一項の認定の申請の日前五年以内に出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をした者

まず、本件で問題になっているのは労基署の是正勧告のため、罰金刑に関する第2号は問題となりません。
また、「労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をした者」とは、「労働基準関係法令で送検され、かつ、刑罰(法第10 条第2号及び第4号に規定されている罰金刑は除く。)が確定された者」と解されています。このため、労基署の是正勧告を受けただけでは上記欠格事由にはあたりません。
したがって、労基署の是正勧告を受けたことは技能実習計画認定の欠格事由に当たりません。

                   

弁護士の所感

                   

今回のご相談では問題となりませんでしたが、近時の外国人法制においては、労働関係法令違反のリスクが大きくなっています。

外国人の受入れを考えていらっしゃる企業様は事前に労働関係法令の遵守状況を専門家にチェックしてもらうことが必須となっているといっても過言ではないと思います。

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