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農業分野の技能実習生を受け入れる際の時間外・休日労働についての考え方とは

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相談内容

組合傘下の技能実習生を受け入れている企業が社会保険労務士から以下の指導を受けたとのことだが、こちらの指導は正しいのか。
・農業は労基法の時間外・休日労働の適用除外職種であることから届出の必要はない。
・何時間残業しても特に労基法上の問題はない。

                   

争点

農業分野の技能実習生を受け入れるにあたり、時間外・休日労働についてどのように考えるべきか。

                   

解決内容

                   

平成12年3月農林水産省構造改善局地域振興課「農業分野における技能実習移行に伴う留意事項について」(以下「通知」といいます)は、「労働時間関係を除く労働条件について労働基準法等を遵守するとともに、労働基準法の適用がない労働時間関係の労働条件についてを、基本的に労働基準法の規定に準拠するものとする。」としています。
すなわち、農業分野の技能実習生は、労基法の時間外・休日労働の適用除外職種ではあるものの、労基法に準拠しなければならないものとされている、ということです。
そして、平成25年3月28日 農林水産省経営局就農・女性課長「農業分野における技能実習生の労働条件の確保について」において、今後とも、通知を踏まえた 適正・的確な制度の運用に努めること、また、通知に反して、時間外労働・休日労働に対する割増賃金を支払わない雇用契約を締結している事案が報告されているほか、時間外労働に対する不当な低賃金といった不正行為の事例が公表されているところであることを指摘した上で適切な技能実習を行うよう求めています。
したがって、時間外・休日労働については、労働基準法に準じた取り扱いが求められることに留意する必要があります。

                   

弁護士の所感

                   

農業分野の労働者は労基法の時間外・休日労働の適用除外とされていますが、技能実習生に対しては通知に基づく特別な取扱いが必要になります。
農業の実習実施者は時間外・休日労働を管理しなければならないという意識がないのが通常なので、団体が適切に通知に基づく指導を行っていく必要があります。

技能実習制度に精通した弁護士に相談するメリットをご提供できた事案だと思います。

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