過剰な要求を繰り返す顧客との契約解消の事例
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相談内容
顧客間で業務委託契約を締結したが、1年以上に渡り顧客から設計図などの修正をするよう過度な要求が続いている。このため未だに製品が完成しておらず、根本的な契約関係の解消を考えている。
争点
①契約解除事由に当てはまるか否か
②債務の内容について
解決内容
手付金の返還によって、契約関係を解消することができた。
弁護士の所感
①について、契約書に記載された条項に照らすと解除事由がなく、手付金の倍返しによる方法のほかに、依頼者側から契約を解除を実現することは非常に困難な状況でした。
しかしながら、顧客からの設計修正の要求は通常の限度を遥かに超えており、事前に授受している手付金では賄えない負担額となっていました。
依頼者への提案として、まずはこれまでの追加費用等の精算を行い、新たな合意を締結できない限りは、今後の作業が困難であることを伝えました。
相手方へ事実上契約の続行が難しい旨を示したところ、契約解消の申し出があり、無事に契約解消へと至りました。
法律に拘束され過ぎず、依頼者の要望を実現でき、良い解決へと繋がったと同時に、契約書等の有無及び規定が極めて重要であると再認識しました。