パートナーが病気等
(うつ病・ADHD・アスペルガー・アルコール依存症等)
を抱えている場合の離婚

はじめに

一概に病気等といっても様々なものがございますが、ここでは、肉体的身体的には概ね健康だが、精神的・性格的な面で病気又は病気に類似する類型(うつ病、ADHD、アスペルガー、アルコール依存症、以下「病気等」といいます。)についてご説明させていただきます。

これらの病気等は、肉体的身体的には概ね健康(アルコール依存症についてはこの限りではありませんが・・・)であり、当の本人も病気という認識が無い点で、一般的な病気と比べて対応が非常に難しいという実態があります。

この点、法律上の離婚原因として「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき」(民法第770条1項4号)という定めがありますが、文字通り「不治」である必要がある為、こちらを理由に離婚が認められることは非常に稀なケースです。

では、パートナーがこれらの病気等に罹患している場合、どのように進めていくのが良いのでしょうか。以下、類型別にご説明させていただきます。


最後に

これまでご紹介させていただいたように、これらの病気等のみを理由に離婚が認められることは容易ではありません。もっとも、これらの病気等の結果、様々な暴言や暴力を振るわれた場合は、それらを記録に残しておくことで「婚姻を継続し難い重大な事由」が認められ、離婚が認められやすくなります。

何より、これらの病気等のパートナーとの同居生活は、いずれにしても辛いものとなり、精神的にもお勧めできません。どのケースでも一定程度長期間の別居が続いた場合は「婚姻を継続し難い重大な事由」があるものとして離婚が認められる可能性があります。

病気等のパートナーを放置することが心苦しいと思われる方も少なくないかと思いますが、何よりもご自身の幸せをまず第一に、一度当事務所にご相談いただければ幸いです。

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