離婚を考えているが、
切り出すタイミングを迷っている
目次
離婚を切り出すタイミングについて、考えるべきこと
離婚をするにあたって、「いつでないといけない」という決まりはありません。しかし、離婚を切り出すということは、配偶者に、「これ以上婚姻関係を継続できない」という思いをぶつけることに他なりませんから、慎重に判断する必要があります。
本当に離婚したいのか
この点については、離婚する意思が明確になってから、切り出すべきです。
離婚したいという気持ちも明確でないのに離婚を切り出すと、相手方だけが離婚に向けた水面下の準備を進めてしまい、突然にそれを実行に写されてしまうことにより、適切な離婚条件で離婚をすることが結果として困難になってしまうこともあります。
また、離婚を切り出す際は、なぜ離婚をしたいのか、離婚の理由を明確にしておきましょう。離婚の理由が合理的であれば相手が離婚に応じる可能性が高くなりますが離婚理由が明確ではないと相手方は離婚に納得せず離婚自体を争ってくる可能性が高くなり、そうなると、最悪、離婚のために訴訟までせざるを得なくなり数年を要してしまうことは多くあります。
お子様への配慮
また、夫婦が離婚をすることでお子様にも大きな影響が出ますから、お子様の成長に合わせて離婚の時期や方法を決める夫婦は少なくありません。
(特に代理人を立てた方がよいほど離婚協議が揉めそうな場合には)同居したまま離婚協議をすること自体現実的ではないことが多く、この場合、離婚を切り出す前後のタイミングで別居をし、それから離婚を切り出すことが推奨されます。そして、通常の土日などで突然転校をするようになるより、夏休みや冬休み、あるいは入学や学年が代わるタイミングなら、お子様の別居に伴う環境の変化への戸惑いを少なくすることができるでしょう。
それまで専業主婦であったり小さいお子様がいたりする場、離婚することで金銭面で苦労することが考えられます。実家から継続的な援助を得られるなどの事情がないのであれば、ある程度お金の目途がたった時点で離婚を切り出す方がよいです。
たとえ離婚協議をしていても、籍が入っている以上、(収入が低い方の)配偶者は、相手方に、婚姻費用、すなわち「生活費(プラス養育費)」を請求できます。もっとも、この婚姻費用も請求したらすぐに支払われるというものではなく、仮に相手方が感情的な理由で婚姻費用の支払に抵抗してくれば、婚姻費用を請求するための裁判に持ち込む必要があり、そうなると支払ってもらうのに半年以上の時間がかかることもあります。そのため、すぐに婚姻費用が支払われるだろうとの見込みで別居に踏み切ると、生活に困窮してしまうこととなると言えます。
面会交流
また、お子様がいらっしゃる場合、相手方とお子様との面会交流をさせたくないとおっしゃる方もいらっしゃいますが、スムーズに離婚をしたいという人が意識しておかないといけないこととして、お子様との面会交流を拒むことで相手方が感情的になり何を求めても相手方が強く反発してくるため、離婚自体の話が進まなくなり、結果として離婚訴訟までしなければ離婚できなくなることがあるためです。
逆に、離婚協議の初期からお子様との接点が途切れないことを積極的に相手方に発信することにより相手方の反発心が抑えられ、早期に協議での離婚が成立することも多いです。
何よりお子様が相手方のことも慕っているような場合には、そのことへの配慮なしに離婚は進めることは困難と言えるでしょう。
まとめ
上記のことを踏まえて、「本当に離婚をすべきかどうか」をよく考えてみてください。すでに離婚を決意した方は、離婚を切り出すタイミングを慎重にお決めいただければと思います。
また、離婚したいと一度お考えになった際は、まずは弁護士にご相談することをお勧めします。現状の不安を取り除くことができるだけでなく、今後の対応や、しておいたほうが良いこと、もちろん離婚を切り出すタイミングまで、ご相談者様の状況を聞き取りさせていただいたうえでアドバイスさせていただきます。
離婚事件の取扱経験豊富な弁護士には、「どうやったら相手方との争いに勝てるか」ということに法的な知識と経験だけではなく、「どのように進めたら相手方の無用な反発を招かずに早期かつスムーズに離婚できるか」という経験も蓄積されています。
弁護士を間に入れることで、相手方と直接交渉をするストレスから解放されます。離婚したい、と少しでもお考えの方は、ぜひ一度弁護士にご相談することをお勧めします。
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