弁護士コラム
スピード離婚をすると、財産分与があまり受けられないって本当?
2019.03.26
最近、熟年離婚が話題になる一方で、芸能人のスピード離婚もニュースで取り上げられています。婚姻期間が短い場合の離婚で、特に問題となるのが、財産、住宅ローン、年金の問題です。
財産分与
基本的には、夫婦の財産を合わせたものを2分の1ずつ分けるということになります。
しかし、注意が必要なのが、「夫婦の財産」というのが、婚姻期間中に築き上げたものでなければならないということです。婚姻期間が短ければ短いほど、一般的には夫婦の財産は少なくなるでしょう。
そして、どこからどこまでが「夫婦の財産」と言えるかの見極めは、専門的な知識なくしては難しいことが多いです。是非一度当事務所までご相談ください。
住宅ローン
ご存じない方も多いことと思いますが、夫婦で築き上げた財産が財産分与の対象となるのと同様に、夫婦の財産を得るためにつくった債務も、財産分与の対象となります。
結婚してすぐに住宅ローンを組んでマイホームを建てていた場合、離婚するとその処理が大変です。なぜなら、家の価値よりローンの金額の方が多いオーバーローン状態であることが多いためです。
そういった場合には、
- 所有権を取得した側がローンの返済をする。分与の差額があれば現金で支払う
- 売却して、代金から経費などを引いた売却益を2人で分ける
等の分け方が考えられますが、銀行が債務者の変更を認めてくれなかったり、資力がないと難しいといった問題点があります。
当事務所には、オーバーローンの財産分与につき経験豊富な弁護士が在籍しております。是非一度ご相談ください。
年金分割
年金分割は、厚生年金保険・共済年金について、婚姻期間中の保険料納付「実績」を分割する制度です。色々問題点はございますが、これだけは覚えておいていただきたい!ということが1点ございます。
年金分割制度を利用するメリットがあるのは、あくまでも、「婚姻期間中に相手方が厚生年金・共済年金を自分より多く支払っていた場合のみとなる」ということです。
年金分割についてよく分からない、という方は、是非一度当事務所の弁護士に相談されてみてください。